萩深川鉄釉掛け長皿
時代 | 江戸後期-幕末 |
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状態 | 無傷完品 |
最大幅 | 36cm |
高さ | 8.6cm |
付属品 | 合わせ箱 |
価格 | ¥70,000 |
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萩・長門深川焼
深川窯は、正しくは深川三ノ瀬焼物所といい、坂家初代の高弟であった蔵崎五郎左衛門の独立開窯の願い出を受けた長州藩が、大津郡深川村三ノ瀬にある大寧寺山林を薪山としてあてがい、明暦三年(1657)に開窯、操業させたものをいう。
萩の松本にある御用窯(萩焼)を「松本焼」と呼ぶのに対し、ここで焼かれた焼物は「深川焼」「三ノ瀬焼」などと呼称された。
松本御用窯と異なる点は、開窯当初から「自分焼」(自家営業)を認められていたことである。これは、自分の窯で焼いた物を自由に売ることができたということだが、そのような半官半民的な性格をもっていたせいか、作品の意匠は大胆で、面白みのある物が多い。
この窯の焼物の特徴として、器に掛けられた白い藁灰釉があげられる。ほとんどの作品にこの釉薬が掛けられていると言っても過言ではない。
また胎土は灰色の固い粘土質の土で、そこも普通の萩焼と異なる点といえる。
この長皿の模様は鉄砂で描かれており、鉄釉と呼ぶが、ナマコに似ていることから海鼠釉などとも呼ばれる。これも松本萩には見られない技法である。