鵬雲斎箱 角谷與斎　淡々斎好 竹地紋筒釜

　釜師菊角谷與斎作の風炉用釜です。形は筒型で、地紋として竹が描かれ、鐶付きには雀が飾られています。蓋の摘みは南鐐(銀)でできています。
　シンプルな形状に、竹の地紋が相まって、とても爽やかな印象を受けるお釜となっています。また、蓋に添えられた南鐐摘みがアクセントとなって、上品さを際立たせています。
　共箱の蓋裏にある書き付けは裏千家十五代お家元、鵬雲斎大宗匠のもので、「与斎造 淡々斎好 筒釜 (花押)」と墨書きされています。

　とても大事にされていたようで、使用感はあるものの、目立つような錆、汚れなく状態は良いです。ただし、共箱には経年の日焼け痕、共布にもシミが出ています。
　付属品は共箱、共布が残っており、さらに当店で薄紙、緩衝材、箱かぶせ紙を用意いたしました。

三代 角谷與斎

1938年　二代角谷與斎の長男として生まれる。
1957年　大阪市工芸高等学校金属工芸課を卒業。父である二代與斎のもとで釜製作を学ぶ。
1979年　三代與斎を襲名。
1989年　大阪工芸展で知事賞を受賞。
1990年　大阪府知事表彰。
1995年　大阪府工芸技術表彰。