高橋敬典　竹紋銚子

　竹地紋の鉄製の銚子です。磁器の替え蓋が付属しています。

　目立つような錆、汚れはなく、状態は良い方だと思います。購入をご検討の方は画像を必ずご確認ください。
　共箱に、しおりと共布が付属します。しおりには元の所有者による書き込みがあります(画像緑〇の部分)。
　共布には錆がついた痕があり、これは長期間保存するときに、本体を布で包んで箱に収めたためで、布が箱の中で湿気を吸い、それが銚子に移って錆び、包んでいた布にも錆がついたことが原因です。
　釜や銚子といった金属のものを長期間保存するときは、紙や布で包まず、そのまま木箱に収めることをお勧めします。
　ただし、輸送・移動の際は、紙と布で包み、箱の中で動かないようにして持ち運んでください。

高橋敬典

山形県山形市出身の金工作家。茶の湯釜で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される。
昭和13年に家業の鋳物業を継ぎ、茶釜制作一筋に打ち込む。
地肌・地紋に工夫を凝らした気品ある作品が評価され、数々の賞を受賞し、昭和36年に昭和天皇への献上の栄誉を賜っている。
大正９年　山形市に生まれる。
昭和13年　家業の鋳造行を継ぐ。
昭和25年　重要無形文化財「茶の湯釜」保持者、長野垤志に師事。
昭和36年　昭和天皇行幸の際、献上の釜を謹作。
昭和54年　皇太子殿下行啓の際、献上の釜を謹作。
平成８年　重要無形文化財「茶の湯釜」保持者認定。
平成21年　89歳で没。