松林桂月 水墨菊花図
作者 | 松林桂月 |
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装丁・軸先 | 紙本 木製の漆塗り |
状態 | 若干のシミと折れあり (画像でのご確認をお願いします) |
最大幅 | 約65.5cm(軸先含む) |
長さ | 約126cm |
付属品 | 共箱・防虫香(鳩居堂) |
価格 | ¥29,700 |
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水墨で描かれた菊の絵です。菊の花は線描きで表現され、葉は墨の濃淡で表されています。この絵は松林桂月老境の作で、ふっと流れるような力の抜けた描き方に特徴があります。
作行はとても上品で優美であり、菊の花の美しさを大げさではなく、自然に表現しているのはさすがと言えます。
また、墨の濃淡のみを用いた表現技法も桂月の得意とした技巧で、よく見ると葉の一枚一枚に特色があり、絵でありながら実物の菊を眼の前にしたような錯覚を覚えます。
古い物なので状態はやや悪いです。本紙に折れ、シミがありますが、この程度なら掛けて楽しむことができます。
また、お茶会の待合などにも丁度良く、菊の時期は特にお茶会が多いので、使い勝手の良い掛軸だと思います。
松林桂月
1876年山口県萩市生まれ。師は野口幽谷。
最後の文人画家と評され、1958年に文化勲章を授与されている。
精緻で謹直な描写を基礎に、近代の写生画の流行を十分に取り込みながら、そこに漢籍・漢詩の素養に裏付けされた品格の高い作風を特色とする。
近代南画の振興に大きく貢献し、小室翠雲と共に南画界の双璧と称せられる。帝国美術院会員、帝国芸術院会員、帝室技芸員等を歴任した。